第9回定例研修 概要 (2013年3月22日実施/2013年4月配信開始)

研修テーマ: 『不正競争防止法の基礎と今日的課題』
~営業秘密の流出リスクに対する情報管理・知財管理を中心に~
講 師 菅 尋史 氏
(西村あさひ法律事務所パートナー弁護士)
認定単位 3単位
研修のねらい  この研修では、営業秘密の流出リスクに対する情報管理・知財管理をご理解いただくことを主眼にしております。有体物ではない情報を管理していくことには常に困難が伴い、また、IT化や人材の流動化・アウトソーシング化によっても、秘密情報の社外流出のリスクは以前より増してきています。そこで、企業が、事業戦略上、今どのように情報を管理すべきかについて検討します。
また、営業秘密に関する行為以外にも種々の不正競争行為を規制する不正競争防止法が、事業活動の中でどのような場面で活用され、どのような点に留意すべきかについても解説します。
研修内容

以下の項目について、判例や実務に触れながら、解説します。

Ⅰ 営業秘密の流出リスクに対する情報管理・知財管理
  1. 情報流出リスクの増大
  2. 営業秘密として守るべき情報は何か
    (1) 守るべき情報の把握(特許権・ノウハウ・暗黙知)
    (2) 特許権・著作権で守る場合のメリット・デメリット
    (3) 営業秘密として守る場合のメリット・デメリット
    (4) 暗黙知のままにしておく場合のメリット・デメリット
  3. 営業秘密をどのようにして守るか
    (1) 法律(不正競争防止法)で守る
    (2) 契約で守る
    (3) 物理的・システム的に守る
    (4) 人事政策で守る(暗黙知も守る)
  4. 退職者の競業避止義務について
  5. 引き抜きの防止策・対抗手段
Ⅱ 商品等表示(cf.商標権)
Ⅲ 形態模倣(cf.意匠権)
Ⅳ 営業誹謗行為
Ⅴ その他の不正競争行為

プログラム

2013年3月22日(金) 【会場受講】
12:30~12:50 開場、受付
12:50~13:00 開講式、オリエンテーション(開講挨拶、事務連絡等)
13:00~16:10 講義
『不正競争防止法の基礎と今日的課題』
~営業秘密の流出リスクに対する情報管理・知財管理を中心に~
16:10~16:20 質疑応答
16:20~16:30 閉講、修了証交付

 

【講 師】

■ 菅 尋史 (すが ひろし) 氏 プロフィール詳細(西村あさひ法律事務所)

  (西村あさひ法律事務所パートナー弁護士)

(略歴)
1991年  東京大学法学部第一類卒業
1993年 弁護士登録(45期)、あさひ法律事務所(現西村あさひ法律事務所)入所
1998年  シカゴ大学ロースクール卒業(LL.M.)
2001年 あさひ法律事務所(現西村あさひ法律事務所)パートナー
2007年- 第二東京弁護士会研修センター 副委員長
       統合により西村あさひ法律事務所パートナー
2010年- 株式会社ジャストシステム 社外取締役
2012年- 日本弁護士連合会「中小企業の海外展開業務の法的支援に関するWG」委員
2012年- 東京都知的財産総合センター専門相談員(弁護士)

(知財関連執筆(共著含む))
「NDA(秘密保持契約)」(Business Law Journal No.58 (2013年1月号))
「米国のパテントトロール・NPE対策~米国特許法改正の影響を踏まえて~」(ビジネス法務2012年12月号)
「情報流出発生時の対応実務」(Business Law Journal No.54 (2012年9月号))
「The PLC Cross-border IP in Business Transactions Handbook 2012/13」 「グループ内企業再編―営業秘密・ライセンス契約の取扱い」(ビジネス法務2006年10月号)
「ケーススタディ 会社に潜むビジネスリスク100」(成文堂2006年)
「会社分割における知的財産権の処理」(ビジネス法務2003年8月号)など



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